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アンドレ・バザンに関しての鼎談

2015.09.14 19:56|映画
 現在書店に並んでいる「キネマ旬報」の最新号に、『アンドレ・バザン:映画を信じた男』刊行記念座談会という記事が掲載されています。

キネマ旬報 2015年9月下旬号 No.1698



 『アンドレ・バザン:映画を信じた男』は以前にこのブログでも取り上げたものですが、その刊行記念ということで著者・野崎歓を中心に四方田犬彦中条省平が加わってアンドレ・バザンに関しての鼎談をしています。
 三人は蓮實重彦の教え子とのこと。四方田氏は元弟子というか、蓮實氏とは袂を分かつことになったわけですが、そのあたりの理由も感じさせる部分もあります。バザンに対する態度にもふたりの見解の違いが出ているからです。
 というのも『アンドレ・バザン:映画を信じた男』から四方田氏が読み解くアンドレ・バザンは「映画を介して全世界に憧れた人」ということになるわけで、蓮實重彦が『映画時評2012-2014』「フィルム的な現実」を見よと論じているのとはまったく異なっているからです。どちらが正しい(?)のか僕にはよくわかりませんが……。
 また、中条氏も似たようなことをドゥルーズ『シネマ』を援用してまとめています。ドゥルーズは映画のアングルの採り方にはふたつあると言っています。「ヒッチコックはスクリーンを絵画の枠のように見立てて、その中に必要なものをすべて詰め込んでいく。それは完結した宇宙になっている。その対極にいるのがジャン・ルノワールで、野崎さんはマスクと言っていますが、世界の一部分だけを切り取ることで、その外側にある広がりを示そうとした」
 5ページほどの短い記事ですが、バザンに関してとてもわかりやすく解説されていて、とてもおもしろく拝読しました。
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